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音声制作卓に重なる複数の波形

STYLE-BERT-VITS2 / PRACTICAL GUIDE

声づくりを迷わず始める。

モデルを導入し、声を選び、文章を整える。
音声生成から台本制作・自動化まで。

VERIFIED v2.7.0 / 2026.08.31

ANSWER FIRST

購入したモデルは、
3つのファイルを同じフォルダに入れると使えます。

Style-Bert-VITS2を公式ZIPから導入し、config.json、モデル本体、style_vectors.npymodel_assets\モデル名\へまとめます。Inference.batを起動し、モデル一覧を更新して読み込めば、音声を生成できます。

導入
Windows向け公式ZIP
配置
必要なファイルは3つ
既製モデル
学習せずに利用可能

QUICK START / WINDOWS

音声生成までの5ステップ

ここではモデルの学習は行いません。購入・配布されたモデルを導入し、音声を生成するまでを説明します。

ZIPの展開から最初の音声生成までを5段階で表した制作卓
01-05 導入、モデル配置、起動、読み込み、音声生成の順に進めます。
  1. 01

    INSTALL

    公式ZIPを展開する

    公式のsbv2.zipを、日本語や空白を含まない短いパスへ展開します。GPUがある場合はInstall-Style-Bert-VITS2.bat、音声合成をCPUで行う場合はInstall-Style-Bert-VITS2-CPU.batを実行します。

    C:\AI\Style-Bert-VITS2

  2. 02

    MODEL ASSETS

    必要な3ファイルをモデルフォルダに入れる

    設定ファイル、学習済みモデル、スタイルベクトルを同じモデルフォルダにまとめ、model_assets直下に置きます。フォルダ名はモデル一覧に表示される名前になります。

    model_assets
    └─ ShizukaLab_Model
    ├─ config.json設定
    ├─ model.safetensors音声モデル
    └─ style_vectors.npyスタイル
  3. 03

    OPEN

    Inference.batを起動する

    Inference.batは音声合成専用の画面を開きます。最初の動作確認には、多機能なApp.batよりこちらが適しています。

  4. 04

    LOAD

    モデル一覧を更新してロードする

    「モデル一覧」の横にある「更新」を押し、モデル名とモデルファイルを選んで「ロード」を押します。表示されない場合は、前のステップの3ファイルを確認します。

  5. 05

    SPEAK

    初期値のまま短い文章を生成する

    最初は音高・抑揚・Lengthを1.0、スタイルの強さも1.0にします。「改行で分けて生成」はオンにします。短い文章で声を確認してから、一項目ずつ変更します。

    STYLENeutral WEIGHT1.0 PITCH1.0 INTONATION1.0 LENGTH1.0 LINE SPLITON
複数のスタイルを表す色分けされた波形

TUNING ORDER

自然な音声に近づける調整順

複数の数値を同時に変更すると、どの設定が影響したのか分からなくなります。スタイル、文章、速度の順に調整し、音高と抑揚は最後に比較します。

01 / 話し方を選ぶ

台詞に合うスタイルを選ぶ

Neutralは全スタイルの平均として扱われます。まずNeutralで基準となる音声を生成し、その後にWhisperやBrightなど、そのモデル固有のスタイルを試します。

STYLE WEIGHT 1.0

INFERENCE PARAMETER MAP

声ができる順番で、つまみを理解する

すべての数値が同じ場所へ効くわけではありません。配役を決めるもの、話す尺を決めるもの、最後に波形を補正するものを分けて考えます。

  1. 01VOICEモデル・話者
  2. 02DIRECTIONスタイル・補助文
  3. 03RHYTHM長さ・間・揺らぎ
  4. 04PRONUNCIATION音素・アクセント
  5. 05FINISH音高・抑揚

QUICK ANSWER

Style-Bert-VITS2のパラメータは、何から調整する?

最初にcheckpointstyleで声の土台を決め、文章と改行を整えます。次にlengthで話速、sdp_rationoise_wで言葉の長さや間の揺らぎを調整します。pitch_scaleintonation_scaleは生成後の補正なので、最後に確認します。

01 / VOICE

誰が、どんな演技で話すか

録音現場なら、配役と演技プランを決める段階です。

checkpoint声の土台演者と収録テイクを選ぶ

最も大きく変わる要素です。学習途中のモデルファイルを切り替えると、声質、発音、抑揚の傾向がまとめて変わります。ただし、これはTTSModel.infer()の引数ではありません。推論前にモデルファイルを選び、TTSModelへ読み込ませます。

UIでは「モデルファイル」。APIやPythonではmodel_path側の設定です。
speaker_id話者同じスタジオのマイクを切り替える

複数話者を収録したモデルで、どの話者を使うかを整数IDで選びます。単一話者モデルでは通常0のままです。声色を微調整するつまみではありません。

style話し方演技プランを選ぶ

NeutralBrightSoftなど、モデルに保存されたスタイルから一つを選びます。選べる名前はモデルごとに異なります。まずNeutralを基準にすると比較しやすくなります。

style_weight強さ演出照明のフェーダーを動かす

現行実装は、平均スタイルから選択スタイルまでの差を何倍にするかで計算します。0.0は平均、1.0は保存されたスタイルそのものです。1.0を超えると特徴をさらに押し出しますが、不自然さも出やすくなります。

mean + (selected - mean) × weight
reference_audio_path参照音声演技見本を渡す

保存済みのスタイル名ではなく、参照WAVからスタイルベクトルを作ります。参照した話し方の方向へ寄せる機能であり、参照音声の人物へ声を変換する機能ではありません。モデルの声の土台は選択中のcheckpointと話者です。

この場合もstyle_weightが参照ベクトルの強さに使われます。
null_model_params上級別の絵の具を少量だけ混ぜる

v2.7.0で追加された上級者向け機能です。ヌルモデルの声質、音高、スタイル、テンポ成分を推論時に加えます。PyTorch推論でのみ使われ、ONNX推論では無視されます。基本調整を終えてから扱う項目です。

02 / RHYTHM

どれくらいの速さと間で話すか

台詞の尺と、言葉を置くタイミングを整えます。

length話速台詞に使う時間を伸び縮みさせる

1.0が基準です。大きくすると音声が長くなり、ゆっくり話します。小さくすると短く、速くなります。Editorのspeedは向きが逆で、length = 1 / speedへ変換して渡されます。

sdp_ratio緩急譜面どおりと生演奏の配分を決める

発話時間を予測するDPと、確率的に時間を予測するSDPの混合比です。0はDPのみ、1はSDPのみ。値を上げるほど、主に音の長さやテンポへ揺らぎが入りやすくなります。音高を直接上げ下げする設定ではありません。

noise_w間の揺らぎ生演奏のタイミングを揺らす

SDPへ与えるノイズです。大きくすると発音の間隔にばらつきが出やすくなります。sdp_ratioと関係するため、まず比率を決めてから少しずつ比較します。

line_split + split_interval改行カットを分け、間に無音を置く

line_splitを有効にすると、改行ごとに別々に生成します。split_intervalは、その間へ追加する無音の秒数です。長文の息継ぎを整理できますが、分割時はgiven_phonegiven_toneが無視されます。

03 / EXPRESSION

声の揺らぎと表現を足す

音声の細部へ変化を与える項目です。話速とは分けて考えます。

noise生成の揺らぎ同じ設計から少し違う仕上がりを作る

音声を作る潜在表現へ与えるノイズ量です。大きくするとランダム性が増え、細かな響きや発音の出方が変わりやすくなります。DP専用の速度調整ではありません。

assist_text + assist_text_weight補助文台詞の横に演技メモを置く

読み上げ本文とは別の文章を、声音や感情の手掛かりとして使います。利用にはuse_assist_textも有効にします。公式APIの説明では、抑揚やテンポが犠牲になる傾向も示されているため、常用する前に同じ台詞で比較します。

04 / PRONUNCIATION

読みとアクセントを直接指定する

自動変換の結果を直す、台本のルビとアクセント記号に近い機能です。

given_phone + given_tone読み・高低音符とアクセントを手書きする

given_phoneは音素列、given_toneは対応するトーン列を直接渡します。音素だけを指定することはできず、両方が必要です。固有名詞の読み違いは、繰り返し使うならユーザー辞書、台詞単位で厳密に固定するならこの指定を使います。

line_split=Trueでは両方とも使われません。
05 / FINISH

生成後の波形を仕上げる

演技を作り直すのではなく、完成した音声へ後から補正をかけます。

pitch_scale音高収録後に全体のキーを動かす

1.0が無補正です。完成した波形の高さを後処理で変えます。公式実装には、1.0から変更すると若干音質が低下する注意書きがあります。声の演技を変えたい場合は、先にstyleや文章を見直します。

intonation_scale抑揚幅波形の山と谷を広げる

1.0が無補正です。平均音高からの変化幅を後処理で拡大・縮小します。こちらも1.0以外では若干の音質低下があり得るため、最後の仕上げとして小さく比較します。

戻る場所を決めておく。 迷ったら、style_weightlengthpitch_scaleintonation_scale1.0へ戻し、短い同一文で比較します。

公式の現行実装を確認する

TEXT BECOMES BREATH

文章の区切りで話し方が変わる

モデルを変更する前に、文章を読み上げやすい長さと区切りに整えます。

文章と波形を並べた音声調整のイメージ
一行ごとに感情を区切る
BEFORE

今日は来てくれてありがとうちょっと緊張しているけれど会えてうれしいです

AFTER

今日は、来てくれてありがとう。
ちょっと緊張しているけれど、
会えて、うれしいです。

01

感情のまとまりごとに改行する

文章の長さだけでなく、同じ感情や意図が続く範囲で行を分けます。

02

句読点で間を調整する

読点を増やしすぎず、意味の区切りに合わせて入れます。

03

固有名詞はユーザー辞書に登録する

作品名やキャラクター名は、その都度修正するのではなく、ユーザー辞書に登録します。

04

最後にアクセントを調整する

文章とスタイルを決めてから、必要な語だけアクセントの高低を調整します。

発音の高低と間を色分けした音声調整の図
言葉の輪郭を整える固有名詞はユーザー辞書へ登録し、必要な語だけアクセントを調整します。

EXPAND THE WORKFLOW

音声生成の活用方法

Editor、API、ONNX、モデルマージを、目的に合わせて使い分けます。

音声APIからゲーム、配信、動画制作へ接続する流れ
ROUTE A / API

APIで音声を一括生成する

python server_fastapi.pyでAPIサーバーを起動し、/docsで仕様を確認できます。音声生成は/voiceへPOSTします。ローカル環境の外へ公開する場合は、config.ymlの許可オリジンを接続先に限定してください。

利用者の実例 Gradio Clientから台詞生成を自動化し、WebUIを一件ずつ操作する手間を減らす例が公開されています。

拡張の実例 音素と長さを口パク用タイムラインへ渡すUnity向けの実装例もあります。これは標準機能ではなく、ソースコードを拡張した例です。

音声モデルを別の制作環境向けに変換するイメージ
ROUTE B / ONNX

ONNXへ変換して対応環境で使う

ConvertONNX.batから学習済みモデルをONNXへ変換できます。AIVM Generatorで必要なメタデータをまとめてAIVMXにすると、対応するAivisSpeech環境へ導入できます。

注意 変換や再配布が許可されているか、使用する音声モデルの規約を先に確認してください。

AivisSpeechの対応形式を確認
複数モデルの特徴を調整しながら組み合わせる制作卓
ROUTE C / EXPERIMENT

モデルマージとヌルモデルを試す

モデルマージでは、声質・高さ・話し方・テンポを個別に設定して組み合わせられます。v2.7.0では、音声合成時にヌルモデルを指定する機能も追加されました。結果は使用する素材と重みによって大きく変わります。元モデルを残し、利用規約で許可された範囲で試してください。

v2.7.0の変更点を確認

WHAT CHANGED / WHAT DID NOT

基本操作とv2.7.0の変更点

以前から変わらない基本操作
  • Windows向けZIPとインストール用bat
  • model_assetsへのモデル配置
  • モデルを更新・選択・ロードして生成
  • スタイル、改行、Lengthなどの基本調整
v2.7.0の追加機能
  • ONNX変換GUIとColabセル
  • litagin/anime-whisperの追加
  • 音声合成時のヌルモデル指定

SAFE UPDATE PATH

v2.4.1以降

Update-Style-Bert-VITS2.batで更新します。

v2.4.1より前

最新版を新しく導入し、必要なmodel_assetsDataを手動で移します。

DIAGNOSTICS

症状別の確認項目

環境を作り直す前に、症状に合う項目を順番に確認してください。

音声制作環境を点検するための道具と波形
モデルが一覧に出ない

config.json、モデルファイル、style_vectors.npyが同じモデルフォルダにあるか確認し、「更新」を押します。モデルファイルは.safetensorsのほか、現行実装では.pth.pt.onnxも探索対象です。

フォルダを移動したら起動しない

ModuleNotFoundError: No module named '_socket'が出る場合、インストール後にフォルダ名や場所を変えていないか確認します。公式FAQは元の名前と場所へ戻すよう案内しています。

書き起こしで失敗する

FFmpegがない可能性があります。公式FAQではWindowsでwinget install ffmpegを案内しています。これは推論だけでなく、データセット作成へ進む場合の確認項目です。

APIで長文を送れない

server_fastapi.pyの初期上限は100文字です。config.ymlserver.limitを用途に合わせて変更できます。無制限は-1です。長文は改行単位に分けて送る方法もあります。

声が崩れる・不自然になる

音高・抑揚・Lengthを1.0へ戻し、スタイルの強さも1.0付近から確認します。自然に聞こえる範囲はモデルとスタイルごとに異なるため、一項目ずつ比較します。

Style-Bert-VITS2のパラメータは何から調整しますか

モデルとスタイルを決め、文章と改行を整えたあと、lengthsdp_rationoise_wを一項目ずつ比較します。pitch_scaleintonation_scaleは音質が低下する可能性があるため、最後に確認します。

style_weightの1.0は何を意味しますか

現行実装では0.0が平均スタイル、1.0が保存されたスタイルベクトルです。1.0を超えると平均からの差をさらに強めますが、自然さを保証する値ではありません。

GPUがなくても使えますか

公式のCPU向けインストールでは、音声合成とモデルマージを利用できます。学習にはNVIDIA製GPUが必要です。既製モデルから音声を生成するだけなら、CPU環境でも始められます。

RTX 50系でGPUが使えない

Blackwell世代では、公式手順のPyTorch/CUDA構成が合わない実例があります。これは全環境共通の手順ではありません。GPU名、PyTorch、CUDAを記録し、同じ構成の検証例を参照します。

RTX 5070 Tiの検証例

SHIZUKALAB VOICE MODELS

用途に合う声を選ぶ

声の明るさや距離感、役柄を比べながら、用途に合うモデルを試聴できます。

ShizukaLab Creator Voice Bundle v1
4 VOICE MODELS

Creator Voice Bundle v1

Nene、Sumine、Shion、Kataribe Sakuto。役割の異なる4声をまとめた制作セット。

バンドルを見る
Kataribe Sakuto low narration voice model
LOW NARRATION

Kataribe Sakuto

ニュース、解説、教材、ドキュメンタリーに向く、聞き取りやすい低音ナレーション。

商品ページ
朝の天使ラフィ
MORNING ANGEL

Raffi / ラフィ

明るく親しみやすい声。

商品ページ
夜の天使ウリエラ
NIGHT ANGEL

Uriela / ウリエラ

静かで落ち着いた声。

商品ページ
フィクサーのクラウザ
FIXER VOICE

Krauza / クラウザ

落ち着きと説得力を備えた3種類の話し方。

商品ページ

SOURCE LEDGER

このページで参照した情報

最終確認日 2026.08.31

  1. OFFICIALStyle-Bert-VITS2 README導入、動作環境、機能、ONNX、API
  2. OFFICIALv2.7.0 Release最新版と追加機能
  3. OFFICIAL現在のInference UI項目名、範囲、初期値
  4. OFFICIALTTSModel implementation推論引数、スタイルベクトル、参照音声、後段補正
  5. OFFICIALEditor server implementationspeedとlength、アクセント、補助文の受け渡し
  6. OFFICIAL公式FAQ既知の症状と対処
  7. OFFICIALFastAPI server implementation起動方法、エンドポイント、接続設定
  8. OFFICIALAivisSpeechAIVMXと対応モデル
  9. COMMUNITYStyle-Bert-VITS2の使い方メモ基本操作、改行、アクセント調整
  10. COMMUNITYRTX 5070 Tiで動かす検証Blackwell世代の環境差
  11. COMMUNITYGradio ClientによるAPI自動化大量生成の個人開発例
  12. COMMUNITYUnityで口パク情報を出力する実装例音素と長さを使った拡張例

ONE VOICE AT A TIME

設定は一項目ずつ変更する

基準となる音声を保存し、設定を一項目だけ変えて比較します。
この手順を繰り返すと、どの設定が音声に影響したか判断しやすくなります。

手順へ戻る 声を選ぶ